医学部ってどんなところ?
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医学部というとよく「お金かかるでしょう?」といった質問を受けることがあります。
でも国公立大学(独立行政法人国立大学機構)の学費は他の学部と同じで現在は年間60万円ほどです。入学金が30万円ほど。
そのほかの実習費、管理費等はありません。 寄付金もありません。
入学金・学費以外でかかったと言えば、6年間の教科書代が20〜30万円、白衣(数千円)、聴診器(35000円)、解剖セット(15000円)、スリッパなどです。なので学費以外では6年間で50万円くらいあればおつりがきます。もちろん生活費は別にかかりますが。
また学費免除という制度もあり、おおよそ5%の学生が学費免除になっていました。
私立大学はもっとずっとかかるようです。
医学部は卒業まで6年間です。歯学部、薬学部、獣医学部も6年間です。長いようで短い6年間でした。
「忙しくてバイト出来ないでしょう?」という質問も受けますが、そんなことはありません(笑)。
結構みんなバイトしていました。家庭教師、塾、ファーストフード店、パン工場、解体現場、荷物運び、運送業者などいろいろやりました。バイトで生計を立てていたのでやらざるを得なかったというのが正直なところです…。
「勉強は大丈夫?」と思われるかもしれませんが、テスト前はみんな真剣です。
卒業までに2割は留年します。そうすると1年(あるいはそれ以上)棒に振ってしまいます。
医学部(の初めの頃の基礎科目)の勉強はとにかく暗記大会です。ひたすら暗記なので想像力とか創造力とかはなくなっていきます(苦笑)。
「医師国家試験って難しいの?」
医師国家試験は、とにかく量が多いということにつきます。国家試験勉強に使った本を積み重ねると胸の高さまでありました(医者1年目でもっと多くの本を読みましたが)。でも合格率はおよそ9割で、司法試験や公認会計士試験など他の国家試験よりもずっと高いです。受験科目はすべてです。内科になりたいから内科の勉強だけというものではなく、内科、外科、小児科、産婦人科、泌尿器科、眼科、耳鼻科、皮膚科、整形外科等すべてです。
試験は3日間で500問程度あります。
「お医者さんの子が多いの?」
僕の卒業した東北大学はいわゆるお医者さんの子というのは1割程度で2割はいなかったと思います。普通のサラリーマンの家庭、和菓子屋の息子、すいか農家、パチンコ屋、自営業、学者の子、などなどほんとさまざまでした。
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